相続人が存在しないとき

相続人が誰もいない?!

「独居老人」という言葉をニュース番組や新聞等で聞いたことがあるのではないでしょうか。内閣府発表のデータによれば、日本には約486万人の高齢者(65歳以上)の方がおひとりで暮らされています(平成24年:平成25年版高齢社会白書概要版より)。

 

また、生涯独身率も近年上昇しており、生涯を独身のまま過ごす割合も増えているようです。ところで、相続人がまったくいない場合、故人(兄弟姉妹がおらず、生涯独身、両親は共に他界し、養子縁組もしていないと仮定)が残した財産はどうなるのでしょうか?

 

相続人不存在(そうぞくにんふそんざい)とは?

前述のとおり、相続人がまったくいない場合を「相続人不存在」といいます。相続人となるべき者がすでに他界しているなど戸籍上見当たらないときのほか、相続人の全員相続放棄をし、あるいは相続欠格(民法第891条)や推定相続人の廃除(民法第892条)によって相続資格を失っている場合も含みます。一方で、法定相続人が行方不明や生死不明である場合は相続人不存在に該当しません。また、法定相続人がいない場合でも全財産が遺贈されている場合も「相続人不存在」には該当しません(最高裁平成9年9月12日判決)。

 

このような「相続人不存在」の場合(相続人のあることが明らかでないとき)は、相続財産はまずは法人となり(民法第951条)、相続財産を管理する管理人(相続財産管理人)が選任されることになります。そして、相続人や相続債権者を探す手続きを13カ月以上行った後、なおも相続する者がいない相続財産は最終的に「国庫(財務省)」に帰属する(民法第 959条)こととなります。以下に、具体的な手続き、流れをご紹介します。


1回目の相続人捜索の公告:相続財産管理人の選任の公告

利害関係人や検察官の請求により、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所は、遺された財産の管理・清算を行う「相続財産管理人」を選任します。家庭裁判所は、相続財産管理人が選任されたことを官報で公告し、もし相続人がいれば名乗り出るよう促します。


2回目の相続人捜索の公告:債権者・受遺者に対する債権申し出の公告

1 回目の公告から2ヶ月が経過しても相続人の申し出がなければ、相続財産管理人は、被相続人にお金を貸している債権者や被相続人の遺言により財産を受け取る ことになっている人=受遺者がいたら申し出るよう、2ヶ月以上の期間を定めて公告します。この期間中に債権者や受遺者からの申し出があれば、期間満了後に まとめて清算手続が行われます。


3回目の相続人捜索の公告:相続人捜索の公告

2回目の期間が経過してもなお相続人が名乗り出なかった場合、相続財産管理人や検察官の請求により、更に6ヶ月以上の期間を定めて相続人を捜すための公告を行います。そして、この期間を待っても相続人が現れなければ、ようやく相続人の不存在が確定します。


特別縁故者(とくべつえんこしゃ)の財産分与請求

このようにして相続人の不存在が確定すると、法律上の親族関係がなくとも、生前に被相続人と生計を共にしていたり、被相続人の療養介護に努めたりしたなど、特別の縁故があ る人(=特別縁故者)は、相続人不存在が確定してから3ヶ月以内であれば財産の分与を請求することができます。


例えば、いわゆる内縁関係にある方などでも、家庭裁判所に認められれば、清算手続の結果残った財産の全部または一部をもらうことができます。特別縁故者への分与の後、残りの財産があればそれが国庫に納められます。このように、最終的に国のものになると言っても、時間(13カ月以上)も手間もかかる手続が行われることになります。

相続人はいなくても、相続させたい人や法人(団体)がある場合

このような場合に、「遺言」を活用します。特定の人に財産を承継させる方法としては、「遺言」を遺すことが最も有効な制度です。生前に特にお世話になった知人や、老後の面倒を看てくれた遠縁の親戚に遺すことも、母校や宗教法人や公益法人などの団体へ寄付することも、基本的に自由に財産を承継させることができます。このように、法定相続人以外に財産を分与することを「遺贈」(言で与する)といいます。

 

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