遺言書を作成するうえで最も大切なこと【付言】

「付言(ふげん)」の重要性

ところで、遺言作成で一番大切なこととはなんでしょうか。

無効にならないように形式的な要件を満たすことはもちろんですが、名古屋の行政書士法人エベレストでは、一番大切なことは、『想いやり』ではないかと考えています。

 

「想いやり」とは、「心配り」と言い換えることができるかもしれません。例えば、長男と二男の2人の子どもがいるとします。昔ながらの考えで、すべて長男が財産を引き継ぐようにしたいと考え、「すべての財産を長男●●に相続させる。」という内容の遺言を遺したとします。

 

もしあなたが、次男の立場だとしたらいかがでしょうか?

「親父らしいな」と思えればいいのですが、程度の差はあれ、「なんか不公平だ」と感じるのが世の中のほとんどではないでしょうか。

 

このような「不公平感」は、「遺留分減殺請求事件」に発展し、「相続」問題が「争族」問題になりかねません。弁護士を入れて相続問題を解決しようものなら、兄弟間に確執が生じることは避けられないでしょう。私もこれまでの経験で多くの「不公平感」による兄弟げんか(けんかと言えるレベルならまだ良い方です…)を見てきましたが、もっとこういう風に書いておけばよかったのにと思っていました。

 

具体的な「不公平感」の解決方法として、「付言(ふげん)」を活用する方法があります。「付言」とは、法的効力はないものの、遺言の本文(遺言事項)とあわせて、自由に書き連ねることができる文章のことです。「付」け加えて「言」うですね。

 

 

遺言書の本文後に記載する「付言(ふげん)」の文例

この「付言」について、例えば次のように書きます。

 

「子ども達へ いままで本当にありがとう。2人と一緒に過ごすことができて、私はとても幸せな人生を送ることができました。今回、このような遺言を遺した理由は、2人が私の残した財産の分け方で揉めるようなことをして欲しくなかったからです。

長男●●にすべての財産をと書いたのは、財産を分散させることなく、本家として引き続き「家」を守って欲しいと考えたからです。「家」を守っていくのは、大変なことで、お金もかかります。こういった趣旨で長男●●に財産を承継させることととしました。このことを勘違いせずに、散財することなく、ご先祖様を大切に、よろしくお願いします。また、もし次男●●が経済的に苦労するようなことがあれば、必ず支援するようにしてください。兄弟仲良く、これからも幸せな人生を送ってくれることを心から望んでいます。次男●●をよろしくお願いします。

 

そして、次男●●へ

この私の遺言の趣旨は、上記の通りです。次男●●にとっては、この内容を不公平に感じるかもしれないが、この趣旨を理解し、そして長男●●を可能な限りで支えてやって欲しい。次男●●には「遺留分」があるが、もしどうしても納得がいかない場合でも、弁護士などの第三者を入れたり、裁判を起こすなどではなく、2人が納得いくまで、話し合って決めてほしいと思います。

私が望むのは、ただ一つ、残した家族の幸せです。趣旨を理解し、兄弟仲良く、幸せに暮らして下さい。長男●●をよろしくお願いします。」

 

いかがでしょうか。

 

私が長男であれば、次男のことを想いやります。私が次男であれば、「家」を承継する長男を想いやり、少し不公平があったとしても、話し合いで解決しようと考えます。

 

皆様はいかがでしょうか。人それぞれの価値観ですし、実際にその場になれば多少変わるかもしれませんが、この「付言」があるかないかで心情的に影響されることは間違いないでしょう。遺言を作成される際は、必ず「付言」を書き、「想いやり」を大切にすることをお勧めします。

 

※「付言」として公正証書遺言に書くのが恥ずかしい場合(長文になると公証人手数料も高くなります)は、付言に「手紙を書いた」旨だけ表示する方法もあります。

 

 

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