行政書士事務所を法人化した3つの理由

2016年1月4日「行政書士法人エベレスト」設立

2016年1月4日、名古屋法務局にて「行政書士法人エベレスト」の設立登記申請が受理され、晴れて「行政書士事務所エベレスト」の法人化を果たすことができました。2014年7月1日の独立開業から1年半になります。

「行政書士事務所(個人事務所)」の「法人化」といいますのは、個人事業よりも組織の運営コストがかかり、その分高い経営スキルが求められることになります。また当然ながら、自分一人ではなく、行政書士が最低2名必要であり、永続的な活動をすることが社会からも求められることとなりました。
まずはこのような高いレベルの経営をさせていただけることとなりました行政書士の貝沼先生や取引先の皆様、これまでご依頼を下さったお客様に対し、心から御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

「行政書士法人」とは

行政書士事務所を「法人化」した理由をご紹介する前に、「行政書士法人」について簡単に説明したいと思います。

行政書士法人とは、行政書士法に基づいて認められた行政書士限定の会社であり、「法人」として株式会社同様に「権利の主体」になることができます。
個人事務所ではその所長である個人(行政書士)が死んだら、その事務所はたとえ「従業員」がいたとしても「即廃業」となります。あくまで、その人「個人の事業」だからです。この点、行政書士法人の場合は、法人自体が取引の主体であり、代表社員である行政書士個人が死亡しても、当然には法人が廃業にはならず、半ば永続的に存続させることができます。

行政書士法人の手引き

行政書士法人の手引き(平成26年9月発行版)
日本行政書士連合会が発行している「行政書士法人の手引き(平成26年9月発行版)」です。法人化する際の手続きについて詳細に記載がされています。
行政書士法人の手引き.pdf
PDFファイル 2.7 MB

 

←行政書士の個人事務所を「行政書士法人」に変更する際のバイブルです。日本行政書士連合会が下記URLにて公開しており、法人化する際にはこちらを熟読して手続きを行う必要があります。

 

<参考URL>

https://www.gyosei.or.jp/registration/list/guide.html

 


「行政書士法人」のメリット・デメリット

日本行政書士会連合会の広報資料によりますと、平成25年度当初における行政書士法人の数は、全国で250社弱だそうです。行政書士登録者数が約43,000名であることと比べると、全体の約0.5%とまだまだ「行政書士法人」は数えられるほどしかないことが伺えます。

 

【20190802加筆】

2019年6月末日現在ですと、行政書士登録者数は4万8488名、行政書士法人数は523社になったそうです。行政書士登録者数に占める割合は「1.07%」ととなり、6年間で2倍以上となりました。

 

 

そんな希少な「行政書士法人」ですが、法人化にはメリット、デメリットがあります。いくつか、一般的と思われる点について、ご紹介致します。

「行政書士法人」にすることのメリット(利点)

⑴永続性の担保(⇒信用力UP)
→個人事務所とは異なり、「法人」としての組織の永続性がアピールできるため、中堅企業や大手企業との取引がしやすくなります。現に、行政書士法人エベレストが取引する企業様には誰もが知るような超巨大企業が少なくありませんが、ある担当者は「社内で稟議を通す必要があり、個人事務所は当然に除外される」とおっしゃっていました。
※なお、2019年8月2日現在、「一人法人化」が可能になるような法改正が議論されており、もしそうなれば従来のように「2名以上」いるとは限らないため、少し意味合いが変わってくるかもしれません。
⑵支店設置
→「行政書士法人」になれば、「従たる事務所(支店)」として複数の事務所(※それぞれの支店に置いて常勤の社員行政書士が必須)が設置でき、地域に密着しつつ、その市場を拡大させることができます。一方、個人事務所では「常勤性」が要求されるため、一つの事務所しか設置することはできません。稀に、株式会社を設立して、別の地域に事務所を設けて、そこで行政書士業務を行っている方が見受けられますが、これは違反行為となります。
⑶手厚い社会保険(厚生年金保険・健康保険に加入できる)
→個人事業主では「国民年金」への加入ですが、「行政書士法人」であれば「経営者(代表社員)」も厚生年金保険及び健康保険(協会けんぽ)に加入します(強制適用事業所)。「手取り額が減る!」と考える方もいらっしゃいますが、老後(年金受給年齢)の年金収入額が「大幅に」増えることとなります。また、「障害年金」も3級認定から支給を得られるため、厚生年金へ加入はメリットと考えてよいでしょう。ちなみに労働保険事務組合へ委任することで、私は「労災」にも入っています(特別加入)ので、通勤中のケガや職場での事故が起こっても安心です。

⑷決算期(事業年度)を自由に設定できる→株式会社と同様、自由に決算期を設定することが可能です。個人事業主は、毎年1月~12月末までの事業収入について、「確定申告時期」に申告しなければならず、この時期に繁忙期を迎える方の負担は大きいです。これは一般的な法人化のメリットと同じですね。

「行政書士法人」にすることのデメリット(欠点)

⑴組織運営コストの増加
→前述の通り、「社会保険」への加入義務が生じるため経費の負担については増大します。所属の行政書士会へ支払う「会費」についても、法人分としても支払義務が発生するため、負担増となります。また、例えば一般的な税理士との税務顧問契約でも、個事業と異なり、顧問料が上がることが想定されます。その他、例えば金融機関のインターネットバンキングの月額手数料が法人の場合は高かったり、商工会議所の会費も法人の場合は個人事業主の場合よりも高いなどの差があります。
⑵意思決定スピードが鈍化
→役員が2人以上となるため、意思決定は独断ではなく、合議が必要となります。外部環境はめまぐるしく変化しており、臨機応変に、スピード感をもって随時軌道修正をしていかねばなりませんが、個人事業主とは異なり、この点はどうしても遅くなってしまうのではないでしょうか。
その他にも、「行政書士法人化」について考えられるメリット、デメリットはいくつかございますが、概ね上記が主たる部分かと思慮します。

行政書士事務所エベレストが「法人化」を選択した3つの理由

さて、ここからが本題の「行政書士事務所エベレスト」が「法人化」した理由ですが、下記の3点です。ご参考になれば幸いです。

法人化の理由①お客様満足の最高峰の追求(永続性の確保)

行政書士業務は短い業務処理時間のものでも、1週間程度、相続手続きや土地利用業務では、半年以上案件処理に時間を費やすことがあります。もちろん、受託してから最後の納品の時まで、同一の担当者が責任をもって担当させていただきますが、人間である以上、いつ何が起こるかはわかりません。

 

このような「不測の事態」(急死や天災による事故など)が生じた場合に、例えそれがやむを得ない事由であったとしても、ご依頼をくださっているお客様にご迷惑をかけてしまっては、プロとして失格ではないか、と考えています。

 

行政書士事務所(個人事務所)では委任契約関係が消滅してしまうため、自分たちでがんばって申請をするか、他の行政書士と再度委任契約を結ばなくてはなりませんが、「行政書士法人」であれば、もう一人の行政書士がそのまま業務を引き継ぐことができるのです。また、例えば、新規で取得した建設業許可等の「5年後の更新許可申請」時であっても、個人事務所よりも行政書士法人の方が「5年後の生存率」が高く、存続している可能性が高く、お客様と長い取引が見込めるという利点があります。

 

このように、「お客様に安心頂くため」というのが1つ目の理由です。

 

法人化の理由②お客様満足の最高峰の追求(支店設置→利便性向上)

前述の通り、行政書士の「個人事務所」では、常勤性が必要であることから、「1人1事務所」という決まりがあり、個人の行政書士が行政書士事務所を2か所設けることができません。一方で、遠方からのお客様のご要望にお応えするケースでは、「遠くまで事務所に訪問しないといけないのは大変」「来てもらえるのはありがたいけど、交通費実費がかかってしまう」というご不満は少なからずあり、「できれば近いところに事務所があったほうが安心できる」というお客様が多いのが現状です。

 

これらのご不満を解決すべく、行政書士法人エベレストでは、複数支店設置ができ、広範囲のお客様の対応が可能なように「法人化」を選択したのです。将来的には、少なくとも3大都市圏にはそれぞれ1か所ずつ事務所があるなど、アクセスが格段に良くなるかもしれません。今後の行政書士法人エベレストにご期待ください。これが「法人化」を選択した2つめの理由となります。

 

※2019年8月2日現在、「東京品川事務所」の設置が決まっており、全国4拠点(大阪、名古屋、安城、東京)となりました。

 

法人化の理由③お客様満足の最高峰の追求(優秀人材募集→品質確保)

今回の行政書士事務所の「法人化」で一番の決定要因でもあるのが、こちらの3つ目の理由「優秀な人材が採用しやすいという採用面のメリット」になります。

 

行政書士法人エベレストでは、お客様満足の追求のため、「専門性の高さ」かつ「スピード対応」、すなわち我々の専門的なサービス提供が「高品質」であることを第一に目指しています。そのためには、「優秀な人材の確保」が必要不可欠と考えています。

 

このような人材の確保という観点からも、個人事務所より会社組織である「法人」に優秀な人材が集まりやすい傾向があると考え、法人化の選択をいたしました。

 

現に行政書士法人化して以後、司法書士法人、税理士法人、社会保険労務士法人、公認会計士事務所が集まり、「エベレストグループ」が形成されています。「個人事務所」のままでいたら、ここまでの仲間集めはできなかったでしょう。行政書士事務所(個人事務所)の行政書士法人化による信用や採用面での有利性があったからではないでしょうか。

 

全ては「行動指針」である「お客様満足の最高峰を目指す」ため!

最後にまとめとなりますが、行政書士法人エベレストが法人化を選んだ理由は、コストがどうとか、そういうレベルの小さい話ではありませんでした。すべては「お客様のためになるかどうか」、この観点だけをもって、考察した結果です(もちろん、法人化以外の選択肢はありませんでした)。これからも、法人化した新生『行政書士法人エベレスト』をよろしくお願いいたします

 

(代表社員 野村 篤司)

 

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