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事業再構築補助金の事業計画書の記入例(22項目)を徹底解説!通過率UPの要点10個も解説

事業再構築補助金の事業計画書の記載例①
事業再構築補助金の事業計画書の記載例①

「事業再構築補助金の『事業計画書』を作成したいけれど、何を書けばいいのかわからない…。記入例を参考にしながら進めたいな」

あなたは、「事業再構築補助金」への申請を行う予定なのかもしれませんね。

事業再構築補助金とは、コロナの影響で売上減の影響を受けるなか、「新分野展開」や「事業転換」によって「事業再構築」を図ろうとしている企業に対して、最大8000万円・最大補助率4分の3もの補助金を給付する制度です。

その際、申請書類の一つである「事業計画書」をどう作成すればいいのかわからず、途方に暮れているのではないでしょうか。

事業再構築補助金の「事業計画書」は、フォーマットが存在しないうえ、指針や綱領が難解なため、むずかしいと感じる経営者が多いのが実情です。

しかし、だからといって、“自己流”で作成するのは非常に危険です。

事業再構築補助金には、他の多くの公的補助金制度と同様に「審査」があります。求める要件を満たしつつ、補助金の審査担当者に「分かりやすく」伝えないと、補助事業計画が「採択」されず、補助金を受給できない可能性があるからです。

そこで本記事では、以下について解説します。

 

本記事でわかること

 

・事業再構築補助金「事業計画書の記入例」

・事業再構築補助金「事業計画書の記載項目ごとのワンポイントアドバイス」

 

 

「事業再構築補助金を確実に受給したい!」
「絶対に審査を通過したい!」

という思いがある方は、本記事でお伝えする「(事業再構築補助金申請上における)事業計画書の作成ポイント」と「実際の記入例」をチェックしてみてください。

それでは早速、みていきましょう。

 

1.  事業再構築補助金「事業計画書の記入例」を無料公開!

事業再構築補助金の事業計画書の記載例②
事業再構築補助金の事業計画書の記載例②

あなたは「実際の記入例があると書きやすいな…」と感じているのではないでしょうか。
    
そこで、本章では「実際の記入例」をご紹介します!
この記入例は「行政書士法人エベレスト」が、事業再構築補助金に申請した場合を想定して、実際に代表社員野村篤司自らが作成したものです。

そのため、22個の記載項目は、当社による完全オリジナルです。
ぜひ、事業計画書を作成する際の参考にしてください。

 

事業再構築補助金「事業計画書」のテンプレート項目

1.補助事業の具体的取組内容

 

・現在の事業の状況について 

 

・現在の事業の強み・弱み/事業環境について 

 

・補助事業計画名及びその概要

 

・事業再構築の具体的内容及び課題とその妥当な解決方法

 

・事業実施期間の取組みスケジュールについて

 

・応募申請する枠と事業再構築の種類

 

・補助事業を行うことによる差別化について 

 

・補助事業実施期間中における補助事業実施体制

 

・再就職支援の計画等の従業員への適切な配慮の取組みについて

 

 

 

 

 

2.将来の展望

(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)

 

・補助事業実施の「成果」について

 

・競合他社の動向についての把握状況

 

・補助事業の成果の事業化が寄与すると想定している「具体的なユーザー」

 

・本事業が寄与すると想定している「マーケット及びその市場規模」について

 

・補助事業成果の価格的・性能的な優位性・収益性について

 

・補助事業成果の事業化における課題やリスク、その解決方法について

 

・補助事業成果の事業化見込み(事業化の目標時期・売上規模、量産化時の製品等の価格等)

 

 

3.本事業で取得する主な資産

 

 

・資産の概要

 

4.収益計画

 

・本事業(補助事業終了後の事業化に向けた実施段階)の実施体制

 

・本事業の事業化に向けた実施スケジュール

 

・資金調達計画について

 

・収益計画表

 

・「付加価値額」の算出根拠・実現の道筋

 

 

1-1.【公開項目①】現在の事業の状況について(約1~1.5ページ)

 事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」の「現在の事業の状況について」における以下の項目の記入例をご紹介します。青色で記載する部分が、事業計画書に記載する内容です。

 

会社概要

会社の基本情報を記入します。

 

(現在の)主力商品・サービスについて

提供している商品・サービスの項目・内容・販路について記入します。

 

(過去2か年における)サービス別売上構成割合について

商品・サービス別の売上構成比を記入します。

 

 

会社概要

 

行政書士法人エベレスト(以下、「当法人」とします。)は、〇年〇月〇日に、代表社員〇〇の個人事務所であった「行政書士事務所〇〇」を法人化する形で設立された行政書士事業を営む士業法人(行政書士法人)です。

 

<法人概要>

 商 号:行政書士法人〇〇

 所 在:〇〇〇

 創 立:〇年〇月〇日

 従業員:社員行政書士〇名、正社員〇名(合計〇名)

 年 商:約〇億〇〇〇〇万円(令和〇年〇〇月期着地見込み)

 事 業:行政書士事業全般

     (相続手続き関連・外国人ビザ関連・営業系許認可関連が3本柱)

 

 (現在の)主力商品・サービスについて

 

当法人の主力サービスは、以下の通りです。

 サービス名

 

サービス内容

主な販路

相続手続き関連

亡くなられた方の遺産承継手続きや戸籍収集及び遺産分割協議書の作成を代行する個人向け・資産家向けのサービスです。当法人の正社員のうち1名が韓国籍であり、特別永住者の方々の難しい相続手続き事例に強みがあります。

・特設サイト

・地域の葬儀社

・他士業からのご紹介

外国人ビザ関連

外国籍の方が日本で3カ月以上滞在する際に必要となる「在留資格」について「申請取次行政書士」の地位をもって円滑に手続きを行う外国籍向けサービスです(コロナ以前では中国籍従業員の雇用有)。

・特設サイト

・他士業からのご紹介

営業系許認可関連

各種営業系許認可(建設業、宅建業、サ高住登録、古物商営業許可等)について申請代行するサービス

・自社メインWEBサイト

・他士業からのご紹介

その他

各種契約書作成、書籍執筆料など

・自社メインWEBサイト等

 

 (過去2か年における)サービス別売上構成割合について

商品名・サービス名

税込平均単価/件

サービス提供数/

年平均

売上高

構成割合

相続手続き関連

約〇〇〇,〇〇〇円

約〇〇〇件

約〇〇%

外国人ビザ関連

約〇〇〇,〇〇〇円

約〇〇〇件

約〇〇%

営業系許認可関連

約〇〇〇,〇〇〇円

約〇〇〇件

約〇〇%

その他

約〇〇〇,〇〇〇円

約〇〇〇件

約〇〇%

合計売上高(100%)

100.0%

 

ここまでが会社概要の紹介となります。ここまでで概ね1~1.5ページほどの記載量として、端的に自社紹介をします。事業計画書には、ページ制限があることから、この部分で2ページ以上を埋めてしまわないように、要領よくまとめることが肝心です。

 

1-2. 【公開項目②】現在の事業の強み・弱み/事業環境について

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

 現在の事業の強み・弱み/事業環境について

事業を「SWOT分析」した結果を記入します。

 

市場ニーズや自社の強みを踏まえた選択と集中(リソースの最適化)を図る取組み

「撤退すること」「注力すること」を記入します。

 

新型コロナ感染症の影響及び事業再構築の必要性等

「コロナの影響」が深刻であるがゆえに「事業再構築が必要である」というロジックを記入します。

 

一つずつ、ご覧ください。

 

現在の事業の強み・弱み/事業環境について(4象限による分析図)

 

内部環境(自社でコントロール可能)

外部環境(自社でコントロール不可能)

良い影響

【強み(S)】

 

隣接士業(税理士・司法書士・社会保険労務士)とグループ構築により、横断的・包括的に対応可

過去●●年間に及ぶ実務経験で●●件数●●●件超の圧倒的実績

「●●●●」の商標権を取得済み

 

【機会(O)/市場ニーズ】

 

IT技術の革新により、様々なITツールを駆使することで、士業における生産性は高まりつつある

「AI技術」の発展・普及により、当法人のような零細事務所でも比較的導入しやすくなっている

「コロナ禍」を機に、「非対面での相談対応」が一般的に許容されてきている

悪い影響

【弱み(W)】

 

専門職としての豊富な知識・経験値が要求され、人材採用・教育コストが高い

現状は典型的な「労働集約」的なため、労働力に依存し、売上が伸びづらい

 

【脅威(T)】

 

「行政書士登録者数の増加」による、競争激化及びサービス提供価格の相場下落

各種行政手続きの電子化・手続きの簡素化

人件費高騰・人手不足(労働集約型産業のため)

 

 

 

市場ニーズや自社の強みを踏まえた選択と集中(リソースの最適化)を図る取組み

事業再構築補助金の事業計画書の記載例③

 

リソースの最適化(選択と集中)について

辞めること・撤退すること

これから注力すること

 

積極的な人材雇用を「停止」

将来的な人件費高騰を予想し、新たな人材雇用は抑制する一方で、生産性向上をまず優先させて今いる従業員の「賃金水準の底上げ」を図っていく

 

主たる事務所以外の複数拠点展開を「廃止」

「非対面相談の一般化」により、利益を圧迫しやすい複数拠点体制は改め、「オンラインでのサービス提供が大前提」としていく

IT技術の徹底活用(法務DXへ注力)

「人件費より安くなったAI技術」を駆使して、「●●●●」を開発・外部提供していく(補助事業)。

「●●市場」より「●●市場」を強化

コロナ禍後に市場規模が大きく低下した●●●市場から一時撤退し、●●事業へ注力していく。

 

新型コロナ感染症の影響及び事業再構築の必要性等

既存事業における深刻な新型コロナウイルス感染症の影響に関して

新型コロナウイルス感染症の影響により、「入国制限」がなされ、日本へやってくる留学生や就労予定者は激減し、在留資格関連のサービス売上が大きく影響を受けました。また、外国人労働者(1号特定技能外国人等)の主な就労場所であった「飲食業・宿泊業・製造業」における業績悪化もあり、当社が主力としていた「特定技能(2019年4月に制度開始)」に関するニーズが喪失しました。

事業再構築の必要性

事業再構築の緊要性

2ページ(SWOT分析)に記載した「脅威3つ」に対して、既存のビジネスモデルのままではこの危機を回避することができないと考え、付加価値額を増加させるに再構築が必須です。

現在は過去客の在留資格の更新等である程度の売上高が見込まれていますが、月日が経過するとともに、外国籍従業員の退職・転職や許認可事業者の事業撤退等により、これらのストック売上も見込まれなくなる可能性が高いです。また一般的な製造業等と比べて、行政書士事業は労働分配率が高い事業であるため、売上の急減は、すぐさま営業損失の発生に結び付きやすく、業績が急降下しています。

 

 

1-3. 【公開項目③】補助事業計画名及びその概要

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

補助事業計画名及びその概要

事業再構築にあたって取り組む事業概要を記入します。

 

補助事業計画名及びその概要

補助事業計画名

(30字程度)

「●●●●●●●●開発」を機とした「●●DX事業」参入

補助事業計画の概要

(100字程度)

「コロナ禍」や「デジタル庁発足」を機として、これまで以上に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の機運が高まっている。他分野に比べて遅れがちな「●●DX」に、「行政書士」だからこそ挑戦していく。

 

ここは、実際に採択された場合に「公開情報」となる部分です。公開されたら困る内容の記載は避けるようにしつつ、端的に補助事業がすぐにわかる内容としましょう。記載するのは、最後の最後で構いません。

 

1-4. 【公開項目④】事業再構築の具体的内容及び課題とその妥当な解決方法

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

事業再構築の具体的内容及び課題とその妥当な解決方法

事業の詳しい説明、課題、課題の解決方法を記入します。

 

事業再構築の具体的内容及び課題とその妥当な解決方法

項目

具体的内容

補助事業

実施上の課題

課題の解決方法

新たに

提供する

サービス

内容

IBM社が開発した「Watson」を基盤とした「●●●●●●●」を開発し、(自社使用すると共に)他事業者へ有償提供します。

当法人では英語がわかる社員がいないため、事実上「Watson」の提供サービスを使用して開発ができない点をどう解決していくか。

Watsonを基盤とした二次的開発サービスが多数登場しているため、これらを利用します。

【※補助事業に係るスキーム図を作成して挿入する場所】

開発

予定

システム

設備名称(型番なし)

導入する設備の用途等

導入予定時期

名称:●●●●●●●(IBMが開発した「Watson Assistant」という開発ツールを活用)

当法人が運営するサイト等に搭載し、有償提供もしていく。

令和●年●●月頃

(「学習」及びサイトへの搭載完了)

先端的なデジタル技術の活用、新しいビジネスモデルの構築等を通じて、地域のイノベーションに貢献し得る事業か否か

IBMが開発した「Watson」は「コグニティブコンピューティング」と呼ばれる先端的なデジタル技術であり、この技術を活用する当該補助事業計画は、地域はもちろん、「士業界」のイノベーションに貢献しうる事業と考えます。

 

 

この部分は、事業計画書における補助事業の具体的な取り組みに係る中核部分です。誰が見てもわかりやすく、端的に要点を抑えた内容を記載するようにしましょう。難しいなと感じる点があれば、予め課題を抽出し、解決策を明確にするようにします。

 

1-5. 【公開項目⑤】事業実施期間の取組みスケジュールについて

 続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

事業実施期間の取組みスケジュールについて

事業の実施スケジュールを記入します。

 

 

事業実施期間の取組みスケジュールについて

事業再構築補助金の事業計画書の記載④

補助事業期間内で行う取り組みを細分化し、それぞれの取り組み名称と内容(説明)を記載しましょう。ページ数に限りがあるため、難しいかもしれませんが、何をするかをわかりやすく丁寧に説明する必要があります。

 

1-6. 【公開項目⑥】応募申請する枠と事業再構築の種類

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

応募申請する枠と事業再構築の種類

「事業再構築補助金」の要件に合致しているという事実を記入します。

 

応募申請する枠と事業再構築の種類

 

 

この部分は、選択する申請類型に合わせて「事業再構築指針」に基づいて説明項目が定められており、しっかりした説明が必要な部分です。必要的な説明事項であり、説明が誤っていたり、漏れていたりする場合は、それだけで不採択の可能性があります。必ず注意して、慎重かつ明確に記載するようにしましょう。

 

1-7. 【公開項目⑦】補助事業を行うことによる差別化について

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

補助事業を行うことによる差別化について

事業の「競合優位性」について記入します。

 

 補助事業を行うことによる差別化について法・仕組み

 

どのように差別化し、競争力強化の実現を図るか

競合他社との差別化内容(競争力の強化策

競合の「行政書士事務所」は、当法人とは真逆の「●●●●●●●●」に動いており、●●●●についてはその動きが全く見られません。当社は●●●●●重視であり、類似の計画も見受けられず、業界初の試みとなります。

既存事業との差別化内容(競争力の強化策

従来の●●●●関連事業は、直接的にエンドユーザーに対する役務提供でしたが、「競争激化(●●●~●●●)」を「事業拡大のチャンス」と捉え、●to●事業に転換していきます。

 

 

「差別化」しないことには、競合優位性が弱くなってしまい、「事業化」が達成できないこととなります。そこで、「差別化するポイント」について明確に記載することが求められています。

 

1-8. 【公開項目⑧】補助事業実施期間中における補助事業実施体制

続きまして、事業計画書内の「1.補助事業の具体的取組内容」における以下の項目の記入例をご紹介します。

 

補助事業実施期間中における補助事業実施体制

事業の運営メンバー、財務状況、資金調達の可能性について記入します。